さて。
これをどう、評したらいいものやら。
「にっし」の方でちょこちょこ触れていた、暗闇が噴き出す様なこの形相を。
時々、こういった、ひょいと境界を越えて滲み出てしまうものが現われて、
整頓された世界を乱し、新たな垣根をかいくぐって行く。
この風は吹き始めたばかりで、
まだ、付き合うには距離と関係を測りかねていて、
それ故に、
ちょっとやり場に困る、というか、
この描き方を持て余している、というか。
そんな気持ちをもたらすもの、なのです。
そして僕は、きっとこれを、「絵」とは呼べない。
「絵」か「文」かで表現するなら、これは文に属する部類だと思う。
描いていない、とは言わないけれど、
描けている、とは言えない。
此処に言葉を見出せても、色を臨む事は出来ない。
ならこれは、絵と呼ぶより、文と呼ぶべきなんだろう。
多分、そういうものなんだろうと、思います。
この教会は大通り沿いにあり、度々下の道路から眺めてきた所。
懐かしさと現在がごっちゃになっていて、個人的に思い入れのある場所です。
何処か、分かるのかなあ。
英文の直訳は、「何度だって思い出す」。